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神の言葉を美しく描く「アラビア書道

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神の言葉を美しく描く「アラビア書道

世界アラビア書道日本代表者

東京ジャーミィのアラビア書道の教師

ターリク・ファタヤーニ

イスラームアラビア書道、それは手で奏で、目で聴いて、心で楽しむ曲

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イスラームアラビア書道、それは手で奏で、目で聴いて、心で楽しむ曲

アラビア書道の最も大きな特徴は言葉とデザインの融合です。ただ単にアラビア語の文字をきれいに書くのではなく、文字と文字を繋げたり言葉と言葉を繋げたりすることで絵のように美しく表現します。アラビア書道は、神の言葉であるクルアーン(コーラン)を美しく描くために発達したアートなのです。それは、アッラーの言葉への理解でもあります。文字の繋ぎ方に関するルールはあるものの、デザインは人によって異なります。そのため、同じ文章でも、書く人によって全く違うものができます。

アラビア書道は、いろいろな事物から着想を得て、美的かつ芸術的な表現がなされるために、見る人にその奥にある意味を感じさせるような意匠が凝らされています。例えば、円形、六角形などの幾何学的な図形のほか、リンゴや梨などその言葉の意味だけでなく、自然の賜物である果物の形(デザイン)、色を加えてでその意味をあらわすこともあります。(一般的なものが先の方が理解しやすい、もう少し、意味を感じさせる例が欲しい・・・)。

アートとしてどのくらい優れているかをお伝えするために、アラビア書道に魅了された20世紀最大の芸術家パブロ・ピカソの言葉を紹介します。
もし“アラビア書道”のようなすごいものの存在を私が知っていたら、絵を描き始めることはなかっただろう。わたしは最上級の芸術的な熟達を目指して努力してきた。しかし“アラビア書道”は、わたしが存在するよりもずっと昔から、すでに極みに達していたのだ。

アラビア書道は、なぜ単なる文字ではなくアートとしての要素を持つまでに発達したのでしょうか。

イスラームという宗教が生まれるイスラーム以前には、偶像がたくさんが作られていました。それらの偶像作品は売買され崇拝の対象として重宝されました。例えば、ナツメヤシの実で作られた偶像を食用に供したというエピソードもあったそうです。

しかしイスラーム以降、では偶像崇拝が禁じられ、偶像崇拝につながりうる装飾芸術が忌避されるようになりました。アートという存在も許されなくなりました。偶像自体は勿論のこと、壁に偶像らしきものや生き物を描くことも禁じられたわけです。禁止されてしまったのです。そうした装飾アートの代わりに発達したのがアラビア語書道でした。

もう一つの理由として、イスラーム文明にとって重要なクルアーンコーランを伝承していくための手段としてアラビア書道が使われたということが挙げられます。のです。

イスラーム史教の初期においてでは、文字はは、クルアーンコーランを書くためだけに必要なものでした。しかし、イスラームの教えでは学問の探究に欠かせない読み書き知識だけでなくアラビア書道を学ぶこともを薦めたので、書くことすなわち、アラビア書道がは次第にイスラーム文明を築き上げる上で重要な事柄ことがらの一つになっていきました。

イスラームの教え教は、科学や化学、数学、地理学など様々な分野での学問の発達を促したため、イスラーム文明を豊かにしました。その文明の発展を通じて、アラビア書道も発展していきました。

そしてその中で、装飾用として、また神として崇められたであった偶像の代わりとしてもアラビア書道はが位置付けられるようになったてたのです。その図案の中に示されたアッラー(唯一の神)の教えや言葉に含まれるその深い意味は、鑑賞する人に深い感銘を与えまするのです。アラビアヤ書道は芸術的に極めて優れたものとしての評価を受け、ひいてはアラベスクの発展に大いなる影響を与えました。

アラビア書道の発展に伴い、アラブの国ばかりではなく、ペルシア、トルコ、スペイン、アフリカや中央アジアの国々の異なる文化背景をもった人が書道家になりました。その結果、独自の特徴をもった多様な書体が生まれました。現在ではアラブ、ムスリムの枠にとらわれず、世界中のあらゆる人々に親しまれています。日本にも多数の書道家が存在します。いまやアラビア書道は世界的アートと言えるほどのものなのです。

字体の種類は、数えきれないほどたくさんありますが、現在の代表的なものとしては、クーウフィー、スルス、ナスフ、ディーワーニー、ルクア、フャーリスィシーの6種類があげられます。

1.クーウフィー体は装飾のためによく使われます。モスクの壁や天井などを覆ったこの書体は、スペイン(アンダルシア)に多く見られます。クーウフィーはフリーハンドではなく、定規などの道具を使って描きます。この書体は建物の装飾用のデザインに取り入れられ、美的な特徴を保ちながら幾何学的な書体として発達してきました。ちなみに、一口ひとくちにクーウフィーと言っても、非常に多くの種類があり、アラビア書道の中でも異彩を放っています。

2.スルス体は一番美しい書体だと言われています。そのために、装飾用に最もよく使われます。しかし、読み書きには難しい書体であると言えるでしょう。柔軟性を持つ書体でもあり、幾何学的な形だけではなく、果物の形や、樹木の形といったものでも作ることができます。芸術性に長けた表現をこの書体で表現することができるのです。

3.ナスフ体は読みやすいため、最も一般的な書体であり、新聞や本などでよく使われています。外国人がアラビア語を学ぶときには、この書体で学びます。

4.ディーワーニー体は一般的な装飾用の書体としてよく使われ、書道家にとても好かれるています 。なぜなら、この書体には直線は使用されず、はねなどの自由な文字の動きを中心にしているからです。これを使うことにより、自分の気持ちを文字に託すことができまするのです。。例えば招待状や、ラブレターにさえも使われます。

5.ルクア体は一番簡単なのでアラビアブ書道を習う人は、まず初めに習います。また、普通の手書き文に関しても、この書体が基本です。 が、

6.ファーリスィシー体は昔ペルシアャで発達した書体です。シンプルですが、独特の美しさがあります。今でもイランやパキスタン、インドで多く使われています。ナスタリク体、シャクサテ体といった種類もありますが、我々アラブ人は、これらはファーリスィシー体の派生系だと考えています。

アラビア書道は事物から着想を得て、アートとして、美的かつ芸術的な表現をするために、デザインと言葉を融合させてきました。特に、和やかでバランスのよい図案を完成させるとともに、見る人にその奥にある意味を感じさせるような意匠が凝らされています。(形の例としては、リンゴ 梨などの果物のほか、円形、六角形などの幾何学的な図形があります)。

その深い意味とは、その図案の中に示されたアッラーの教えや言葉に含まれるもので、鑑賞する人は深い感銘を与えられるのです。カリグラフィーは芸術的に極めて優れたものとしての評価を受け、ひいてはアラベスクの発展に大いなる影響を与えました。

アラビア書道は、すなわちイスラーム芸術の重要な一部と考えられます。イスラーム芸術は、単に綺麗であることや、端正であることを目的としてはいません。対象の中にある善き心、あるいは善き意思を表現することを、究極の目的としています。そして、それらを通じて人間をより高い精神性へと導くものであり、それがまたアッラーのお望みに適う沿うものとされますなのです。確かに、アッラーの言葉はアラビア書道で書いたらきれいですし、読んだら歌のようにきれいです。言葉の意味を理解したらもっともっときれいです。やっぱり神様の言葉ですね。

アラビア語書道は、すなわちイスラム芸術の重要な一部と考えられます。イスラム芸術は、単に綺麗であることや、端正であることを目的としてはいません。対象の中にある善き心、あるいは善き意思を表現することを、究極の目的としています。そして、それらを通じて人間をより高い精神性へと導くものであり、それがまたアッラーのお望みに沿うものなのです。確かに、アッラーの言葉はアラビア語書道で書いたらきれいですし、読んだら歌のようにきれいです。言葉の意味を理解したらもっともっときれいです。やっぱり神様の言葉ですね。